2-7. 比例中項 | 長方形の正方化・多角形の面積比を詳しく解説

じっくり 幾何
2-7. 比例中項 | 長方形の正方化・多角形の面積比を詳しく解説

 

長方形の正方化

長方形の等積変換

線分で囲まれた図形を多角形といいます。多角形は図2.7.1で示されるように三角形に分解できます。

図 2.7.1) 「長方形の等積変換」という見出しの下に、多角形を示す線画。 	•	不規則な5~6角形の頂点を順に直線で結んだ外枠が描いてあり、その内側に1点(分割の起点)がある。 	•	その内側の点から各頂点に向かって点線で引かれた線分が放射状に伸び、外枠を三角形に分割している様子が表現されている。 	•	外枠と内側の点を結ぶ破線の間には、等間隔で並ぶような細い点線が見られる。

各三角形は前節〔2-6 グノモンの定理〕で述べたように長方形に等積変換できます。また、複数個の長方形の和は1つの長方形に等積変換できます。さらに次の定理が示すように、任意の長方形は正方形に等積変換できます。

比例中項

定理:比例中項
任意の線分 a, b に対し次を満たす線分 x が作図できる
\( □(a,b) = □^2(x) \)

図2.7.2 のように長さ a+b の線分 AB を H で分割し、AH=a, HB=b とします。AB を直径とする円を描き、H における AB の垂線と円との交点を C とします。

図 2.7.2) 長さ a+b の水平線分 AB が描かれ、その中程に点 H があり、左の AH が長さ a、右の HB が長さ b とされている。線分 AB を直径とする半円が上向きに描かれ、両端の A と B が半円の端に当たる。点 H から上方向に直線の垂線が立てられ、その先の半円上との交点に点 C がある。点 A と点 C は直線で結ばれ、その長さが斜辺 x として AC に沿った斜めの辺を示している。点 H 付近と点 C 付近の角には直角マークと鋭角マークが付され、垂直・円弧・直径に関する図形の性質が示唆されている。

すると ∠C = ∠R となります。(∠R は“直角”と読みます) すると、

\(∠R = ∠A + ∠B = ∠A + ∠ACH = ∠B + ∠BCH\)

となります。よって
∠B = ∠ACH
∠A = ∠CHB
となりますから△AHC と △CHB は相似となり、

\(AH : CH = CH : HB\)

が成立します。HC = x と置くと

\(a : x = x : b\)

となります。〔内項外項〕の定理より、

\(□(a, b) = □^2(x)\)

が得られます。

比例中項の公式

与えられた線分 a と b に対し、

\(a : x = x : b \)(1)

を満たす x を a と b の比例中項といい、記法

\(\sqrt{a,b}\)

で表します。これは、式 (1) を満たす線分 x という意味であって、現代の \( \sqrt{ab} \) ではないことに注意してください。□2(x) が正方形を意味するものであって、現在の x2 ではないのと同様です。

次の公式は、以下の議論でたびたび用います。

公式:比例中項
\( □(a,b) = □^2(\sqrt{a,b}) \)

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