バビロニアの数 ・ 全11回

【バビロニア数学】2. 記数法の歴史 | エジプト・ローマ・ギリシアの数字表記

記数法の起源と発展:線刻と文字表記

数を文字によって表す表し方を記数法といいます。石器人は獣骨に線を刻んで数を表しました。これを線刻と言います。記数法のはじまりです。旧石器時代は獣骨を用いましたが、その後、木の棒が用いられるようになります。ヨーロパではこの木の棒を符木(しるしぎ) (tally) と呼んでいます。中国では木簡(もっかん)といいますが、竹簡(ちっかん)も用いられました。メソポタミアにはよい木が生えていなかったため、粘土板が用いられました。

ローマ数字は線刻からきています。I, II, III は線刻そのものです。X はアルファベットの「エックス」ではなく I の10個の「束(たば)」を表す記号、つまり I を10個並べて、斜め線「 / 」でくくったものを記号化したものです。V も「ヴイ」ではなく X の上半分、つまり10 の半分の 5 を表します。漢字の一、二、三も線刻からきています。木や竹に線を引く場合、繊維を切るように線を書き、ローマ字の場合は木の棒を横にして読み、漢字の場合は縦にして読んだのです。十は「一の10個の束」を表します。廿(にじゅう) という漢字は「十が2個」を意味し、丗(さんじゅう)は「十が3個」を意味しています。算用数字の 2 と 3 も 二 と 三 を続けて書いたものからきているそうです。楔形文字では線を引くより葦の茎(くき)の断面を粘土に押し付けた方が簡単ですから“くさび形”になりますが同じとみてよいでしょう。

数字の1、2、3の表し方を3つの文化で比較した表。 ・ローマ数字:1 = I、2 = II、3 = III ・漢数字(中国の伝統的な数字):1 = 一、2 = 二、3 = 三(図ではやや装飾された形) ・楔形文字(古代メソポタミアの文字):1 = 逆三角のくさび形1本、2 = くさび形2本、3 = くさび形3本
  • 10進数と数字の束ね方:記号化が言語の発達を促す
  • 古代ローマ数字の成り立ち
  • 合成文字方式と単一文字方式
  • ローマ数字
  • エジプトの神聖文字(ヒエログリフ)
  • エジプトの神官文字(ヒエラティック)
  • 古代ギリシアの記数法
  • アッティカ方式
  • イオニア方式

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