割り算とは何か?
速算術の秘訣:5倍や25倍の計算を簡単に行う方法とは?
むかしは速算術といって計算を簡単に行う方法がたくさんありました。現在は電卓があるので、皆さんはこのような方法をあまりご存じないかもしれません。たとえば、5倍するのは「10倍して2で割る」、25倍は「100倍して4で割る」など。少しやってみましょう。
\(26×5 = 260÷2 =130,\)
\(26×25 = 2600÷4 = 1300÷2 = 650\)
古代の人は「2で割る」操作は得意でした。また割り算も、「5で割る=2倍して10で割る」、「25で割る=4倍して100で割る」と計算できます。
\(26÷5 = 52÷10 = 5.2,\)
\(26÷25 = 52×2÷100 = 1.04\)
10 には1 と 10 を除くと約数は 2 と 5 だけですが、 60 の約数は
\(1, 2, 3, 4, 5, 6, 10, 12, 15, 20, 30, 60\)
と 12個もあります。これを利用してバビロニア人は 割り算や掛け算を簡単に計算する方法を開発していました。
逆数の概念:バビロニア人の逆数と割り算の獲得方法
半分に割るという概念は、かなり古いと予想できます。多くの言語で“半分”という意味の単語が 2 という数詞とは別に存在するからです。おそらく 1/3 とか 1/4 という概念も古くからあったと思います。これを押し広げれば「自然数で割る」という概念を得ることができます。しかしバビロニア人が扱ったのは「自然数を自然数で割る」だけではなく小数も扱ったのです。小数を含む数の割り算をバビロニア人はどのように考えていたのでしょうか。出土した粘土板の数学文書から判断すると、おそらく次のようだと推測できます。b を a で割った値を b/a で表すと
\(b/a とは a倍すると b となる数のこと\)
となります。現在の私たちは方程式が使えます。現代風にいうと次のようになります。
\(方程式 ax = b の解を b/a と書く\)
言い換えると、「 b を a で割るとは a倍すると b となる数を求めること 」となります。
現在の私たちは逆数という概念を持っています。数 a と b に対し
\(ab = 1\)
が成立するとき、b は a の逆数といいます。a の逆数を 1/a とか a-1 と書きます。現在の私たちは「aで割るとはaの逆数をかける」ということを知っています。驚くことに、バビロニア人もこの逆数という概念を持っていたのです。バビロニア人がどのようにしてこの概念を獲得したか想像してみましょう。
- バビロニアの小数
- バビロニア数学の特徴:小数点やゼロがなかった
- 有限60進小数:バビロニア人は小数を正確に理解していた
- 小数の四則演算
- 10進小数の足し算・引き算
- 10進小数の掛け算・割り算
- 60進小数の足し算・引き算
- 60進小数の掛け算・割り算
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