月が形を変えるのはなぜか?
古代人にとって月は暦だった
月は古代から太陽と共に人びとに親しまれてきました。世界中いたるところで神話の中に月の神が現れます。灼熱の太陽はたびたび日照りを起こし荒々しい男神であることが多いのに対し、夜の闇をやさしく照らす月は女神のことが多いようです。また月は日ごとにその姿を変え、日時の経過を知らせてくれます。〔第2回 1週間はなぜ7日になったのか?〕でも述べたように、古代人にとって月はかっこうの暦だったのです。古代の人々が長い年月をかけて観察をしてきた「月の満ち欠け」について詳しく見てみましょう。
地球のまわりを公転する月
新月を朔(さく)といい満月を望(ぼう)といいます。1朔望月とは朔から朔までの時間のことで、1朔望月 = 29.53 日です。月が姿を変えるのは、月が地球のまわりを公転しているからであり、公転によって太陽が当たる面が変化するからです。
図1 は月の満ち欠けを表しています。地球は太陽のまわりを公転し、月は地球のまわりを公転します。相対的な位置関係ですから、太陽と地球を固定してもかまいません。

月だけが反時計回りに回転するとします。「太陽-月-地球」と並んだ状態が朔で、「太陽―地球―月」と並んだ状態が望です。

この先で扱う内容
- 月の満ち欠け
- 朔、望の語源
- ひと月の終わりと始まり
- 新月〜三日月〜満月
- 数学用語の確認:円の弦と弧
- 上弦の月、下弦の月
- 上弦の月
- 下弦の月
- 月の公転面と地球の公転面
- 夏の満月は大きい?
- 惑星の並び方
- 月の見かけの大きさとイブン・アル=ハイサムの発見
- スーパームーン:近日点と遠日点
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