ユークリッド(ギリシア名:エウクレイデス) とはどんな人?

基本情報
時代 | 前325頃 - 前270頃(諸説あり) |
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出身地 | ギリシア |
分野・肩書き | 数学者 |
業績・著書など | ギリシア語名「エウクレイデス」。英語ではユークリッド(Euclid)という。ヘレニズム時代の前300年ごろ活躍したギリシアの数学者。 数学史上もっとも有名な『原論』の著者 |
数学史上もっとも多くの人に読まれた「原論」の著者
ユークリッドはギリシア数学の代表ともいえる「原論」の著者として知られています。数学の教本としてまとめられた「原論」は歴史を通して多くの人々に読み継がれてきました「原論以上に世界中の人に読まれた本は聖書くらいのものだ」と言われるほどです。実際、ヨーロッパの中世から近世にいたるまで、数学者はほとんどの人が原論を読んでいましたし、大学での教科書も原論でした。
現代数学の礎となったユークリッドの原論とはどのようなものなのでしょうか。
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ユークリッドの互除法
ユークリッドの原論では、自然数の理論「数論」が扱われています。この数論では、素数や、最小公倍数を求めるユークリッドの互除法など多くの定理が述べられていて、現在の数論の基礎となっています。
数学は役に立つものであるよりは美しいものでなければならない
古代ギリシアの有名な哲学者たち(たとえばアリストテレス※)は、数学の目的は何か実用に役立つためのものではなく、「それ自身の美しさのため」に追及するものだと主張しています。
ユークリッドにも次のようなエピソードが残されています。あるとき一人の学生がユークリッドに「その命題は何の役に立つのですか」と質問しました。ユークリッドはこの質問には答えず、後で使用人に「あの学生はお金をほしがっているようだからお金を渡しておきなさい」と告げたそうです。