PROFILE:No. 6 宇宙の原理を数と結びつけた古代ギリシアの哲人

ピタゴラス

  • 時代 前582 - 前497頃
  • 出身地 サモス(ギリシア)
  • 肩書き 哲学者・数学者・宗教家

ピタゴラス とは?

古代ギリシアの宗教家・数学者・哲学者。ピタゴラスは数には神秘的な力があると信じ、数に意味を持たせました。 「万物は数と調和によって統一されている」という考えを持ち、宇宙の法則や自然の秩序に対する信念を重視しました。

時代背景 ピタゴラス が活躍した時代はどんな時代?

ピタゴラスが活躍した時代は、古代ギリシアの紀元前6世紀頃とされています。この時代は「アルカイック期」と呼ばれ、古代ギリシアにおける文化や哲学、科学が芽生え始めた重要な時期です。ピタゴラスが生まれたのはイオニア地方のエーゲ海に浮かぶサモス島といわれています。サモス島は古くからギリシア人が住みつき、ピタゴラスが生まれる頃にはギリシア世界有数のポリスに成長していました。

周辺背景 ピタゴラス が活躍した国とその周辺情報

ピタゴラスが生まれたころのギリシア世界の地理を確認しておきましょう。ギリシア本土の東側にはアテナイ(アテネの古名)があり、その東側のエーゲ海には数多くの島々が散らばっています。南には少し大きな島、クレタ島があり、さらに東は現在のトルコで小アジアともいいますが、古代史ではアナトリアと呼ばれています。アナトリアの東の沿岸部をイオニア地方といいます。アナトリアの北は黒海です。また、イオニア地方の南の地中海の東岸をレヴァント地方といいます。さらに南に下ると、エジプトのナイル河口の三角地帯に行き当たります。これらの東地中海の沿岸部一帯は古くから、エジプト文明とメソポタミア文明という二大文明の周辺部として文明がさかえ、巨大な交易のネットワークが築かれていました。

ピタゴラスの定理 の由来となった人物

直角三角形の3辺の長さの関係を表す「三平方の定理」は「ピタゴラスの定理」ともよばれ、幾何学の定理の中で最もよく知られた定理です。また、三平方の定理をみたす自然数の組、例えば(3, 4, 5 )や(5, 12, 13) などは ピタゴラス数 と呼ばれています。

歴史的な記録によると、ピタゴラスよりも前に、古代エジプトやバビロニア、インドでも「三平方の定理」にあたる法則が知られていたとされています。例えば、古代バビロニアの粘土板(紀元前1800年頃)には、直角三角形の辺の長さに関する計算例が記されていますし、エジプトのロープ測量法(ロープを使って直角を作る方法)も三平方の定理の実用例と考えられています。

三平方の定理の詳しい解説はこちら▼
三平方の定理 とは

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ピタゴラスの定理

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万物は数である

ピタゴラスは、数には神秘的な力があると信じていて、一つずつの数にいろいろな意味を持たせ、世界(あるいは宇宙)に生じるさまざまなことがらに数を結び付けました。一つ一つの数は独自の個性を持っていると考えたのです。

ピタゴラスは「ピタゴラス教団」という集団を組織し、弟子たちとともに学びを深めていました。この教団は、数学や哲学の研究だけでなく、独特の宗教的・倫理的な教えも重んじていたといわれます。古代ギリシアの科学や数学は、まだ現代のような体系化はされていませんでした。ピタゴラス学派によって「数」の重要性が強調され、数学は哲学や宗教とも深く結びついていました。

ピタゴラスの詳しいお話はこちら▼

古代ギリシアの数学者ピタゴラスのお話[Vol.1]

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古代ギリシアの数学者『ピタゴラス』のお話[Vol.2]

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ピタゴラス の名言

万物は数である

数がすべての現象に潜む証であり、比こそが世界に潜む宇宙の調和を表している。「宇宙は比によって支配されている」「万物は数なのだ」

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