タレスの定理 とは
タレスの定理とは
タレスは古代ギリシアの数学者で、図形の様々な性質を初めて証明した人物とされています。タレスが証明したと言われる定理はいくつかありますが、円周角に関する以下の定理はタレスの定理と呼ばれています。
直径に対する円周角は直角である

下の図のように直径をABとする円の円周上に点Pをとると、∠APBは必ず90度になります。

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タレスの定理の証明
タレスの定理を証明しましょう。下の図で、点Pと円の中心Oを結びます。

円Oの半径なので
OA = OP = OB
となり、三角形OAPと三角形OBPは二等辺三角形となります。

二等辺三角形の底角は等しいので
∠OAP = ∠OPA = a
∠OBP = ∠OPB = b
三角形PABの内角の和より
a + a + b + b = 180°
2a + 2b = 180°
よって a + b = 90° となり、∠Pは直角です。
この他にも、彼は以下を証明したと言われています。
・円はその直径で二等分される
・二等辺三角形の底角は等しい
・対頂角は等しい
これらの定理の内容はタレスよりも以前から知られていました。タレスよりも1000年以上前、古代バビロニアでは高度な数学が発達していたのです。
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タレスとはどんな人物?
タレスは紀元前624年頃にイオニア地方のミトレスで生まれました。自然哲学、数学、天文学など幅広い分野で活躍し、ギリシアの七賢人の一人とされています。万物の根源(アルケー)は水であると考え、後の哲学者にも大きな影響を与えました。
タレスの影響を受けた人物の一人、ピタゴラスのお話はこちらから▼
古代ギリシアの数学者ピタゴラスのお話[Vol.1]
関連記事以下の記事で詳しく解説しています++。
また、タレスはエジプトを訪れた際にピラミッドの高さを影の長さを利用して測定したと伝えられています。
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