PROFILE:No. 11 黄金比を扱った 近代会計学の父 

ルカ・パチョーリ(パチオーリ)

  • 時代 1445頃 - 1517頃 (諸説あり)
  • 出身地 イタリア
  • 肩書き 数学者
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ルカ・パチョーリ(パチオーリ) とは?

ルカ・パチョーリはイタリアの数学者で、数学に関する著作を多数残しています。彼の著作の一つ「スムマ(スンマ)」では複式簿記について述べており、近代会計学の父とも呼ばれています。また、黄金比を扱った『神聖な比例』という本を書き、黄金比に関して後世の人々に絶大な影響を与えました。レオナルド•ダ•ヴィンチの友人としても知られています。

パチョーリの著書「神聖な比例」

ルカ・パチョーリはピエロ・デラ・フランチェスカという画家の工房で働いていました。ピエロ・デラ・フランチェスカは後世に名を残した画家ですが、数学者でもあり数学の著作を残しています。パチョーリはこの工房を出て神学の勉強をし、修道士となります。

彼は複式簿記を広めた人としても有名ですが、数学の本を多数書いています。その中でも『神聖な比例』という本は有名で、黄金比に関して絶大な影響を与えました。この本の中で、パチョーリと親交のあった レオナルド・ダ・ヴィンチが「プラトンの立体」とよばれる立体のイラストを描いています。このイラストの正確さは有名で、実際に模型を作って描いたのではないかといわれています。

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史上最も有名な立体「プラトンの立体」

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パチョーリと黄金比

パチョーリは黄金比 のことを「神聖な比」と呼んで、彼の著作の中で讃えています。パチョーリは修道士でしたから、数学も神学の一部だと思っていたのでしょう。たとえば、黄金比には「小さい数、大きい数、その和」という3つの数が出てきますが、これをキリスト教の「三位一体」に例えています。また黄金比が整数比では表せないことを「神は人間の尺度では測れないこと」を意味していると述べています。

さらに、黄金比の最近構造(つまり、「大きい数と2つの和」が「小さい数と大きい数」とみなされこれが永遠に続くこと)を、神の遍在性と普遍性を表すものだ、としています。

パチョーリの用いた「神聖なる比」という名称と、この比の持つ摩訶不思議な神秘性が一般の人に受けたのでしょう。これ以降「神聖なる比」は広く世の中に広まりました。

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