フィボナッチ とは?
フィボナッチ数列の名前の由来となったフィボナッチは、中世イタリアの数学者でピサのレオナルドとも呼ばれます。フィボナッチはエジプトやシリアを訪れ、そこで学んだアラビア数学をヨーロッパに紹介しました。著書「算板の書」の中で、うさぎの問題として書かれた「フィボナッチ数列」は自然界にも現れる不思議な性質を持つ数列です。
ピサのレオナルド
フィボナッチは、イタリアのピサで貿易商を営む商人の息子として産まれました。父親はアフリカの都市でアラブ人と取引をしており、ヨーロッパでは受けられない高度な教育を息子に受けさせようと、フィボナッチを呼び寄せます。フィボナッチは現地のアラブ人から、アラビア語、ギリシア幾何学、メソポタミアのバビロニア数学を学びました。驚いたことに、古代エジプトの数学も伝わっていたのです。これは、フィボナッチが「エジプト分数」と呼ばれる特徴のある分数を使って計算していることからも分かります。
--Advertising--
算板の書(算盤の書)
ピザ戻ったフィボナッチ は、学んだものをまとめてわずか32歳で『算板の書(算盤の書)』という数学の書を書き始めました。算板の書には古代エジプトのリンド・パピルスにある問題と同じ問題が書かれています。リンド・パピルスが書かれてから数千年の時を経て、エジプトからヨーロッパにまで伝えられたのです。
この『算板の書』の中で、フィボナッチはうさぎの問題について書いています。「一人の農夫が1つがいの子うさぎをもらいました。子うさぎは1 ヶ月で大人になり、2ヶ月目の直前から子供を生みだします。1つがいのうさぎは1ヶ月ごとに1つがいの子うさぎを生みます。1年後にはうさぎは何つがいになるでしょうか。」ここで現れる数列は後にフィボナッチ数列と呼ばれるようになりました。
フィボナッチ数列とは?
フィボナッチ数列とは「前の2項の和が次の項になる」という規則性をもった数列で、次のように表されます。
1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, 144, 233…
例えば最初に現れる3つの項を見てみると、1 + 1 = 2 となっています。同様に2項目から3つの項は、1 + 2 = 3、3項目から3つの項は、2 + 3 = 5 … というように、規則性を持った数列が続きます。
この数列が注目されるようになったのは彼の著作から600 年以上も後のことです。数論の研究者のエドゥアール•リュカという数学者がこの数列にフィボナッチ数列という名前をつけ、数学的な研究を行いました。
フィボナッチ数列について詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください▼
フィボナッチ数列とは?~自然界にも存在する不思議な数列~
関連記事以下の記事で詳しく解説しています++。