PROFILE:No. 5 数学の神秘を数列に紡ぐ天才

フィボナッチ

  • 時代 1170頃- 1250頃
  • 出身地 イタリア ピサ
  • 肩書き 数学者

フィボナッチ とは?

イタリアの数学者。「算板の書」「平方の書」を執筆

ピサのレオナルド

フィボナッチ数列の名前の由来となったフィボナッチは、中世イタリアの数学者でピサのレオナルドとも呼ばれます。フィボナッチは、イタリアのピサで貿易商を営む商人の息子として産まれました。父親はアフリカの都市でアラブ人と取引をしており、ヨーロッパでは受けられない高度な教育を息子に受けさせようと、フィボナッチを呼び寄せます。フィボナッチは現地のアラブ人から、アラビア語、ギリシア幾何学、メソポタミアのバビロニア数学を学びました。驚いたことに、古代エジプトの数学も伝わっていたのです。これは、フィボナッチが「エジプト分数」と呼ばれる特徴のある分数を使って計算していることからも分かります。

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算板の書(算盤の書)

ピザ戻ったフィボナッチ は、学んだものをまとめてわずか32歳で『算板の書算盤の書)』という数学の書を書き始めました。算板の書には古代エジプトのリンド・パピルスにある問題と同じ問題が書かれています。リンド・パピルスが書かれてから数千年の時を経て、エジプトからヨーロッパにまで伝えられたのです。

フィボナッチ数列とは?

1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, 144, 233… のように並んだ数列で、「前の2項の和が次の項になる」という規則性をもっています。例えば最初に現れる3つの項を見てみると、1 + 1 = 2 となっています。同様に2項目から3つの項は、1 + 2 = 3、3項目から3つの項は、2 + 3 = 5 … というように、規則性を持った数列が続きます。

フィボナッチ数列が注目されるようになったのは彼の著作から600 年以上も後のことです。数論の研究者のエドゥアール•リュカという数学者がこの数列にフィボナッチ数列という名前をつけ、数学的な研究を始めてからのことです。

フィボナッチ数列について詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください▼

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フィボナッチ数列とは?〜自然界にも存在する不思議な数列〜