PROFILE:No. 4 三大数学者の一人。万有引力の法則で知られる天才

アイザック・ニュートン

  • 時代 1642 - 1727
  • 出身地 イギリス
  • 肩書き 数学者・天文学者・物理学者
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アイザック・ニュートン とは?

万有引力の法則などを発見したイギリスの数学者で三大数学者の一人。微積分学の創設者の一人です。「ニュートン はりんごが木から落ちるのを見て、万有引力を発見した」というお話は有名です。また、ニュートンは様々な偉業を成し遂げていますが、彼の発明や発見は疫病が流行した約2年の間に得られていたとされ、この期間は「驚異の年」と呼ばれています。

時代背景 アイザック・ニュートン が活躍した時代はどんな時代?

ニュートンが活躍した17世紀は“科学革命の時代”とも呼ばれ、世界史における近世の起源と位置付けるものとなっています。ニュートンは科学革命の立役者で、ニュートンの出現によって数学も大きく変わります。それまでの幾何学的思考様式が代数的思考様式へと変わったのです。

万有引力の発見

「ニュートン はりんごが木から落ちるのを見て、万有引力を発見した」というお話は有名です。ある時ニュートンは庭先でりんごが木から落ちるのを見かけました。「あっ、そうか。月も地球に落ちているのだ。月が地球に落ちる力と、地球から飛び出そうとする力が釣り合って、月は地球の周りを回っているのだ!太陽や惑星など宇宙の出来事も、地球上のリンゴも、同じ単純な規則に従っているのだ。現実世界の複雑な多くの現象も、雑多な要素を削ぎ落し考察すれば、神などという不可知な存在を仮定しなくとも説明がつくのだ。」
“科学の時代”が到来を告げる象徴的な“お話”です。

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科学革命の金字塔『プリンキピア』の執筆

ある時、天文学者のエドモンド・ハレーが大学を訪れてきました。ハレーは少し前に発表されたケプラーの法則についてニュートンに質問にきたのです。ハレーはニュートンの回答に感激し、ぜひ王立協会で講演するようにすすめます。しかしニュートンは乗り気ではなく、その代わりに一冊の著書にまとめると約束します。そうして約2年かけて書き上げたのが、科学史上もっとも有名な書籍『自然哲学の数学的諸原理』(通称『プリンキピア』)です。

ニュートンはこの著作によって、単に「すべての物には引力がある」とか「引力が逆自乗の法則を満たす」といった事実を述べているのではなく、もっと根本的で普遍的な運動の基本法則を設定し、そこから多くの事実が導かれることを示しました。

ニュートンは微積分法という新しい代数的手法を開発したのですが、この著書にはこれは用いられていません。記述はユークリッドの『原論』のような、古典的な幾何学的様式で書かれています。

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微分積分法の発見 – 驚異の年

ニュートンはライプニッツと並び、微分積分学の創始者の一人としても有名です。
ニュートンが大学で学位を修得したころ、イギリスの広範囲を恐ろしい疫病ペストが襲います。大学は閉鎖され、ニュートンはウールスソープに帰省しました。約2年間彼はほとんど人に会うこともせず、勉学に熱中し、思索にふけり、彼の一生のなかでもっとも創造的な時期を過ごしました。ニュートンの業績の根幹となる部分、微積分学の基礎、光と色の理論(光学)、そして万有引力の発見などは、この時期に考察されていたといいます。後の伝記作家はこの年を「驚異の年」と呼んでいます。

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ニュートンの実像を研究したケインズはニュートンを「最後の魔術師、最後のバビロニア人、最後のシュメール人」と呼んでいます。科学革命の立役者として数々の業績を残したニュートンについて、さらに深掘りしたい方はぜひこちらをお読みください▼
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アイザック・ニュートン の名言

私は海岸で貝を拾って遊ぶ子供と同じだ。目の前には未知の大海が横たわっている

現在は世界中に人びとが住みついていて、探検すべき秘境などどこにもありません。月や火星にまで探査機が飛んでいて、宇宙さえも未知の世界ではなくなったと思うかもしれません。科学技術が発達したので、皆さんの中にはほとんどのことが解明されてしまった、と思う人が多いかもしれません。しかしこれはとんでもない思い違いです。 「未知の大海」は今も健在です。ただ「未知の大海」の存在にすら気づいていないのかもしれません。

自分は巨人の背に乗った子供にすぎない。私が少しでも遠くを見ることができたのは巨人のせいだ

どんな天才でも過去の知識を基にしています。巨人とは過去の知識で、ニュートンは古代ギリシアの幾何学だけでなく、当時発達した最新の科学の結果を貪欲に吸収していました。また、 どんな文明も過去の文明の影響なくしては発展できません 。これまでヨーロッパ文明が急速に発展できたのは、古代ギリシアの学問の伝統があったためだと考えられてきましたが、最近では古代オリエントの影響があったことも再認識されるようになってきました。

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