PROFILE:No. 2

プトレマイオス

  • 時代 85? - 165?(後100頃~後170頃 時代は諸説あり)
  • 出身地 ギリシア ※活動していたのはアレクサンドリア
  • 肩書き 天文学者・地理学者
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プトレマイオス とは?

ヘレニズム時代、エジプトのアレクサンドリアで活躍したギリシアの天文学者・地理学者。英語名はトレミー。近世初期に至るまで、天文学(占星術)、地理学、数学などに多大な影響を及ぼしました。現在でもトレミーの定理などで知られています。多くの著作を残しましたが、その人物像については著作以外なにも分かっていません。

時代背景 プトレマイオス が活躍した時代はどんな時代?

プトレマイオスが活躍した時代は、ローマ帝国が地中海周辺を支配し、さまざまな文化、知識、技術が交差し発展していた時期です。特に、プトレマイオスが活躍したエジプトのアレクサンドリアは、ローマ帝国内でも有数の学問と知識の中心地で、多くの学者や知識人が集まる場でした。

プトレマイオスの地球中心説

プトレマイオスは天文学や地理学、数学において多大な影響を与えました。彼は天文学や地理学の分野で多くの著作を残しています。彼の著作は西洋やイスラム世界で広く読まれ、科学的探求の土台となりました。

アルマゲストはプトレマイオスの代表作で、天文学に関する13巻の大著です。彼はこの書の中で、天体の運行モデルを詳細に記述しました。彼は、地球が宇宙の中心にあり、他のすべての天体が地球の周りを円形軌道で回るという地球中心説(天動説)を提唱しました。これは、惑星が複雑な動きをする理由を説明するために「周転円」や「従円」などの概念を用いたモデルです。コペルニクスの地動説が定着するまでの約1400間、天動説は多くの学者に支持されました。

プトレマイオス説 

プトレマイオスの「アルマゲスト」はどのように広がっていったのでしょうか。古代の天文学や暦に関する詳しい連載はこちら▼
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ガリレオ・ガリレイがコペルニクスが唱える地動説を支持し、この説がキリスト教の教理に反しているということで異端裁判にかけられた話は有名です。当時の天文学者たちは天動説(プトレマイオス説)を離れることができませんでした。ガリレオ裁判について詳しく知りたい方はこちら▼
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プトレマイオスの地理学

プトレマイオスは地理学の分野でも大きな貢献をしました。彼は著作「地理学」の中で、土地の位置を緯度と経度で示す方法を提案しました。この座標系の使用により、後の地図製作に大きな影響を与えました。

トレミーの定理

「トレミーの定理」は、平面幾何学における定理です。これは、円の中に描かれる四角形の辺と対角線の関係を示す定理です。具体的には、円に内接する四辺形の対辺の積の和が、対角線の積に等しくなるというものです。

この定理は、著作『アルマゲスト』の中で証明されており、円周上にある天体の位置や角度を計算する際に利用されました。また、プトレマイオスは三角関数の基礎を築いた人としても有名です。