ストイケイア (原論) とは
ストイケイア (原論)とは?
ユークリッドの『原論』
ストイケイア とは古代ギリシアの数学者ユークリッド(エウクレイデス )の著作『原論』の原題です。英語のelementsにあたるギリシア語で「基本」「基本的構成要素」を意味します。ユークリッドの『原論』は数学史上最も多くの人に読まれた本として有名です。実際ヨーロッパの中世から近世にいたるまで、数学者はほとんどの人が原論を読んでいましたし、20世紀に入ってもヨーロッパの学校では数学教育の重要な位置を占めていました。
『原論』は、13巻からなる大著で、幾何学を中心に数論や比例論、平面および立体図形の性質など、多岐にわたる数学分野を扱っています。ユークリッドはこの著作を通じて、当時の数学的知識を整理し、定理と証明を積み重ねて論理的な体系を構築しました。
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幾何学の理論
『原論』の中で最もよく知られているのは、ユークリッド幾何学として現在も基礎とされる平面幾何学の理論です。最初の数巻では、点、直線、角度、三角形、平行四辺形、円といった平面図形の性質について論じられています。これらの性質の証明は、基本的な公理と定理の積み重ねで成り立っています。
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1-1.古代ギリシアの数学と現代の数学
原論の著者ユークリッドとは
原論の著者ユークリッドは紀元前300年頃にエジプトのアレクサンドリアで活動していたとされています。アレクサンドリアは、当時のプトレマイオス朝エジプトの中心地であり、知識の交流が活発に行われていました。
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プラトンの基本三角形
古代ギリシアの哲学者プラトンは宇宙を構成する元素が、火、空気、水、土の4つであると考え、この4つの元素に4つの正多面体を割り当てました。正多面体の各面は2種類の直角三角形に分解できます。正三角形の半分と直角二等辺三角形の2つです。プラトンはこの2つの三角形を「ストイケイア(基本三角形)」と呼んでいます。三角定規はこの2つの三角形の形をしています。
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