PROFILE:No. 20 万学の祖 古代ギリシアの大哲学者

アリストテレス

  • 時代 前384 - 前322
  • 出身地 ギリシア
  • 肩書き 哲学者
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アリストテレス とは?

古代ギリシャの哲学者であり、科学者としても知られています。科学的な理解の基礎を築き、万学の祖と呼ばれています。アリストテレスは、プラトンの弟子であり、後にアレクサンダー大王の家庭教師を務めたことも有名です。

時代背景 アリストテレス が活躍した時代はどんな時代?

アリストテレスが活躍したのは、ギリシア世界が大きな変化を迎え、知的・文化的な発展がピークに達しつつあった時期でした。都市国家(ポリス)中心のギリシア社会が発展を遂げる一方で、ポリス同士の争いや新しい勢力の台頭などもあり、政治・社会的にも激動の時代だったのです。

周辺背景 アリストテレス が活躍した国とその周辺情報

アリストテレスの時代、ギリシアはアテネとスパルタが覇権を争ったペロポネソス戦争後の余波に揺れていました。この戦争によってアテネは一時的に衰退し、ポリス間の争いが続く中、マケドニアが勢力を拡大しました。

プラトンの弟子

アリストテレスは古代ギリシアの哲学者プラトンの弟子で、古代ギリシアを代表する哲学者の一人です。

アリストテレスは、古代ギリシアの繁栄した時期に生まれました。彼は北部ギリシアの都市で生まれ、若い頃にアテネへ渡り、当時の偉大な哲学者プラトンのアカデメイアに入門します。プラトンのもとで20年以上にわたり学びましたが、師のイデア論に対して批判的な立場をとるようになります。プラトンは物事の本質がイデアの世界にあると主張したのに対し、アリストテレスは現実世界における経験と観察を重視しました。

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アリストテレスと数学 形而上学

アリストテレスは主に哲学や自然科学に関心を持っていましたが、数学についても鋭い洞察力を持っていました。

は数学を研究する理由を「実用的になにかの役にたつからではなく、その美しさのためだ」と言っています。「役にたたないからこそ高尚なのだ」と考えていたようです。

アリストテレスはピタゴラス学派から多くのものを採り入れギリシア数学の成立を助けたと伝えられています。アリストテレスは彼の著作『形而上学』の中でピタゴラス派を称賛し次のように述べています。「ピタゴラス派は初めて数学に関心を持ち、数がすべての物事の原理だと信じた。音楽的特性も比率として数で表現できることが目に止まり、天全体が音階であり数であると悟った。さらには、正義であるとか魂や知性などほとんどすべてのものが数の特性として表せるようになったのである。」

また、「エジプトで数学が生まれたのは神官に余暇があったからだ」と述べいます。数学がエジプトから伝わったことを認めてたようです。政治学では、「人間らしくあるためには、労働ではなくスコレー(schole 暇)こそが重要だ」とも言っています。古代ギリシア語のスコレーは英語の school (学校)の語源です。

古典期のギリシア人たちが数学をどのように見ていたのか、詳しく解説しています▼
Web連載 ピラミッドに隠された秘密 4-4.古典期の数学とヘレニズム期の数学

関連記事以下の記事で詳しく解説しています++。

4-4.古典期の数学とヘレニズム期の数学

アレキサンダー大王の家庭教師

アリストテレスはアレキサンダー大王の家庭教師をしていたことも知られています。

プラトンの死後、アリストテレスはアテネを去り、各地を旅して知識を深めました。彼は紀元前343年頃、マケドニアのフィリッポス2世に招かれ、その息子であるアレキサンダー大王の家庭教師を務めることになります。アレクサンダーは後に世界征服を果たす大王となりますが、その若き日々の教育において、アリストテレスの影響は少なくなかったとされています。

アレクサンダー大王が遠征に出た後、アリストテレスはアテネに戻り、リュケイオンという学園を設立しました。

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