素数 とは
素数(prime number)とは
素数とは 1 と自分自身以外に約数を持たない自然数のことです。最初の素数は 2 で、偶数の素数はこの 2 だけです。
1から100までの素数は 2、3、5、7、11、13、17、19…などで、全部で25個あります。
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ギリシア数学における素数とは
古代ギリシアでは数を『小石を並べてできる形』で分類しました。2列に並べることができる数を偶数、2列に並べると1 つ余る数を奇数と呼びました。このように数を類別すること、つまり新しい言葉(概念)を作ることが“ 理論の始まり” です。
長方形に並べられる数は古代ギリシアでは長方形数と呼んでいました。ただし1 列は長方形とは認めません。たとえば 4, 6, 9 などは長方形数です。たとえば 4, 6, 9 などは長方形数です。今の言葉でいうと、長方形数とは合成数 のことです。
長方形数でない数が素数です。2, 3, 5, 7 などは長方形に並べることができないので素数です。
詳しくは以下で書いています▼
Web連載 アルキメデスの求積 1-3 小石の数理
関連記事以下の記事で詳しく解説しています++。
もう少し例を見てみましょう。たとえば 2 × 3 × 5 + 1 = 31 は素数です。縦に2 個ずつ並べても1 余り、3 個ずつでも、5 個ずつでも1 余ります。
素因数分解とは
素数以外の自然数は、素数の積で表すことができます。素数の積に分解することを素因数分解といいます。
合成数とは2つ以上の(1 以外の) 数の積として表される数のことです。合成数 a が2 つの(1 以外の) 数 b と c の積として表されたとします。すると a = bc 個の小石は、b × c の長方形に並べることができます。上で述べたように古代ギリシア人は合成数のことを長方形数 と呼んでいました。bまたは c が合成数の場合は、このどちらかはさらに2 つの数の積に分解できます。これを続ければ最後には素数の約数に到達します。約数のことを因数ともいい、素数の因数を素因数 といいます。このように、数を分解して素因数の積として表すことを素因数分解 といいます。
古代ギリシア人はなぜ素数に興味を持ったのでしょうか。古代ギリシア人をふくめ古代の人々は、数一つ一つに神秘的な意味があると信じていました。2 つの数 b と c の積で表される合成数 a = b × c は、数b と数 c の意味をあわせ持った意味を持つと考えました。平方数 a2 は a の持つ意味(力)が 2 倍となり、立方数 a3 は 3 倍になると考えました。これ以上分解できない素数は、その数字自身特別な意味を持つと考えたのです。
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美しい証明:素数は無限に存在する
素数が無限個存在することは古代ギリシアのユークリッドが『原論』の中で次のように示しています。この証明は後世の数学者たちに「もっとも美しい証明の一つ」と絶賛されています。
素数が有限個しかなかったと仮定し矛盾を示します。p1 , p2 , …, pk を全部の素数とします。
a = p1 × p2 × … × pk + 1
という数 a を考えましょう。a はどの pi よりも大きいので素数ではありません。したがって合成数です。すると、a の約数 q で素数のものが存在します。q は素数ですから p1, p2, …, pk のどれかです。q = pi としましょう。a を pi で割ると 1 余るので、q = pi は a の約数ではありません。
これは 仮定に矛盾します。
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エラトステネスのふるい
一度にたくさんの素数を求めることができる方法として「エラトステネスのふるい」という方法があります。名前の由来となったエラトステネスはヘレニズム期を代表する古代ギリシアの科学者として有名です。「地球の周長」を測ったのはエラトステネスだとされています。
エラトステネスについては以下で詳しく解説しています▼
[知る・調べる – 人物] エラトステネス
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