レオポルト・クロネッカー とは?
19世紀のドイツの数学者。 カントールの集合論を攻撃したことで有名です。代数方程式論、代数的数の理論、楕円関数論等の分野で業績を残しました。
構成主義の考え方
クロネッカーは1823年、ドイツのケーニヒスベルクという町に生まれました。幼少期からとても賢く、特に数学に興味を持っていた彼は、大学でさらに深く数学を学びました。クロネッカーの数学の師匠は、数学界で有名な カール・ワイエルシュトラス という人物でした。ワイエルシュトラスの影響で、クロネッカーも「純粋な数学」に関心を持つようになりました。
クロネッカーは「構成主義」という考え方を支持していました。構成主義とは、「数学的なものはすべて具体的な手続きによって得られるべきであり、存在が証明できないものを使うべきではない」という考え方です。
例えば、「無限」という概念についても、クロネッカーは懐疑的でした。彼は、実際に手で計算できるものだけが本当に存在すると考えていました。そのため、数学の証明でも「無限に続くもの」をあまり信じませんでした。
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クロネッカーとカントールの論争
クロネッカーと対立した数学者の一人に ゲオルク・カントール がいます。カントールは「無限」や「無限集合」の研究で有名な数学者で、彼の考え方はクロネッカーとは正反対でした。カントールは「無限の種類やサイズ」があると考え、無限集合論を発展させました。しかし、クロネッカーはその考え方に強く反対し、カントールの研究を批判しました。
この論争は当時の数学界でも注目を集めましたが、結果としては、カントールの無限集合論も数学の重要な一分野として受け入れられました。
代数方程式の理論
クロネッカーは整数論や代数方程式の理論で多くの成果を残しました。特に、数の性質を詳しく研究し、後の数学の発展に大きく貢献しました。また、彼の考え方は「計算可能性理論」などにも影響を与え、現代のコンピュータサイエンスに通じる部分もあります。
レオポルト・クロネッカー の名言
整数は神がお創りになった。それ以外は人間の業(わざ)だ。
クロネッカーは、整数こそが数学の基本であり、他の複雑な数(例えば、無理数や複素数など)は「人間が発明したもの」であると考えました。