
introduction
※2026年4月20日に販売予定です。
私たちが日々使う数――1、2、3、そして 0。それらは「数えること」から生まれた、きわめて身近な存在です。けれども、少し世界を広げると、数にはもうひとつの顔が現れます。直径が1の円の周の長さを表す π や、正方形の辺と対角線の比 √2 。それらはどこまでも続く小数であり、決して終わることがありません。
「どこまでも続く数」――それを私たちは、どうやって「ひとつの数」として理解してきたのでしょうか。この問いこそが、「実数」という概念の出発点なのです。
古代の人々は、長さや面積を「量」として測っていましたが、それを「数」として整理するまでには、長い時間がかかりました。「終わりのないもの」を「ひとつの数」として認めるには、数学そのものの考え方を変える必要があったのです。
やがて人類は、「無限をどう扱うか」という難題に挑み、少しずつ、いま私たちが「実数」と呼ぶ世界を形づくっていきました。数は、単なる記号から、“連続する世界を映す言葉”へと歩み出したのです。――その旅の足跡を、これからたどっていくことにしましょう。
SAMPLE




目次
- 1.実数とは「終わりなき物語」
- 2.宇宙と“無限” ── 限りある世界に潜む果て
- 3.数の源流をたどって ── アラビア数学と代数
- 4.解析学の夜明け
- 5.動き出した数学 ──「速度」と微分の謎
- 6.無限小論議
- 7.数直線 ── 無限を受け入れた線
- 8.まとめ
